CSSデザインの80%が自動化される
2011年のWeb業界[03]
Fさんについて紹介しておこう。
彼はデザインCMSのプロジェクトを2005年から動かしている。
2007年の冬に登場したブログサービス「zero」は、Fさんがプロデュースしたもの。従来のテンプレート・チョイスだけではなくCSSオーサリングツールまで提供していた。XHTMLやCSSの知識がないユーザーでも簡単に扱えるため、幅広い層に支持される。このブログが書き出すXHTMLとCSSはW3Cの仕様に沿っていて非常に厳格だが、ブラウザ対策も適切なものだった。
2008年春から、ブログサービスを提供する多くの企業が同等のオーサリングツールを追加、あっという間に標準の機能として定着することになる。
そもそもブログサービス「zero」のオーサリングツールは、M社のデザインCMSとして使われていたものだった。他社との差別化で力を入れていたのが「サイト構築の自動化」。
文章を書く、図を描く、レイアウトを考える、といったデザイナーの作業は自動化できないが、ページを構築するビルダーの作業は可能だと考えていた。
40種類のページビルディング用のプロファイルを用意して、段組みやブラウザ対策などの工程をブラックボックス化した。ビルダーはこのプロファイル設定と日々のアップデートが仕事になる。
XHTMLとCSSのハンドワーク(手作業)は20%ほど残ったが、かなりの工程が自動化された。デザイナーはCSSの手作業から解放され、コンテンツチームに加わることになる。デザインの作業に集中することで、十分なバリエーションを準備して検討できるようになった。
但し、CSS作業のブラックボックス化は、すべてのデザイナーに歓迎されたわけではなかった。マークアップやページビルディングのスキルが錆付くことを恐れた人はM社を離れることになる。
3年後(2008年)、オーサリング機能が使えるブログのヒットによって、W3Cの仕様に沿った厳格なXHTMLドキュメントが一気に増えた。オーサリングツールが参照するデータベースは、優秀なビルダーたちが日々アップデートしているので、新しいブラウザがリリースされてもほとんど問題が発生しない。
一方、プロのデザイナーたちは、プロフェッショナルツール「Adobe Dreamweaver 2008」によって、ライブドキュメント・デザインの作業がメインとなっていた。
つづく
●参考:
「データベースによってビルダーの作業は自動化される」
K社で採用されていたデザインCMSのイメージ
[映像を見る]
(FlashVideo/音声はありません)

使用アプリケーション:
RapidWeaver 3.2(4,500円)
Firefox(閲覧チェックのみに使用)
※これは「2011年のWeb業界」という本の荒原稿です。書籍にするよりブログ向きだろうと思い、公開していくことにしました
5月 23, 2006 [01a01]ブラックボックスデザイン | Permalink
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