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2005/04/24

無料プロバイダー「ライブドア」の遺産

買収される前のライブドアという会社は「livedoor」を運営する無料プロバイダーであった。1999年8月設立、11月にサービスをスタートしている。ネット広告を表示する専用のソフトを配布し、無料接続を可能にするビジネスモデルだった。要するにテレビやラジオと同じようにスポンサーからの広告収入で運営、ユーザーは無料でネットを利用できるわけだ。

ところが「無料で利用できる」この売り文句は意外にも歓迎されなかった。「無料だって? あやしい」と感じる人も少なくなかったのだ。
無料プロバイダーがまず必要とするのは「安心感、信頼性」だった。なんとかネガティブイメージを取り払おうと、ライブドアは5人のタレント(泉谷しげる、神田うの、ヒロミ、鈴木沙里奈、柏原崇)を同時に起用。この大キャンペーンは注目され、認知度も高まったが、一番の成果は「安全性」というイメージの獲得だったのだ。たしかに知名度のあるタレントを5人も起用すれば、その効果は大きい。
無料ISP「livedoor」の広告

2002年10月31日、ライブドアは東京地裁に民事再生手続開始を申請。負債額は約16億円。インフラ投資と広告宣伝費、機器保守、人件費などの負担から累積債務が拡大した。

堀江 氏のオン・ザ・エッヂが11月29日付けでライブドアISP事業を取得する。日本最大の無料ISP「livedoor」を手に入れた堀江 氏は、整備されたインフラを活用して、ネットゲーム事業やBBシネマ配信などに次々と参入、集客のため積極的に動く。
2003年4月、株式会社オン・ザ・エッヂからエッジ株式会社へと社名変更。さらに、2004年2月1日にエッジ株式会社から「株式会社ライブドア」に変更した。
ライブドアに社名を変更してからの子会社化が凄まじい。以下は昨年の1年間でおこなったもの。

■設立
株式会社ブロードバンドピクチャーズ
株式会社ライブドアファクタリング

■完全子会社化(株式交換)
クラサワコミュニケーションズ株式会社
(現:株式会社ライブドアモバイル)
ウェッブキャッシング・ドットコム株式会社
株式会社トライン
株式会社ライブドアクレジット
ターボリナックス株式会社
株式会社テントラー・コミュニケーションズ
ジェイ・リスティング株式会社
株式会社アルチェ
株式会社ロイヤル信販
株式会社キューズネット
株式会社サイバーアソシエイツ
有限会社セッション
Myrice Limited
弥生株式会社

■子会社化(TOB)
バリュークリックジャパン株式会社
日本グローバル証券株式会社
(現:ライブドア証券株式会社)

出資金600万円で設立された「有限会社オン・ザ・エッヂ」は、Webデザインなどをおこなっていた小さな会社であった。1996年4月だから、今から9年前のことだ。
翌年、早くも株式会社に組織変更、さらに1年後、ネット広告事業「サイバークリック」をスタートする。とにかく、動きがはやい。ただ、何といっても「livedoor」という知名度とインフラを手に入れたのは大きかったように思える。

現在、そこそこ大きくなったネット会社の歴史をみると、最初はデザイナーをかかえて「ホームページ制作」をやっている。その後、ネット広告事業やマネジメント事業などに発展させているパターンが多い。「デザイン仕事だけでは、ビルは建たない」である。けっきょくデザイン好きは会社を大きくするより、クリエイティブな仕事の喜びを優先するのだ。

4月 24, 2005 [05cc2]クリエーター[コラム] |

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