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2004/08/15

Chronicle「アートアニメーション作家」

私が研究テーマにしている「インターネット日記学」の中に過去の日記を取り出して、検証するという試みがある。今回は、クリエイティブ分野に関連する日記を選んでみた。

■2002年10月5日(土) アートアニメーション作家急増中

コ・ホードマンというアニメーション作家がいる。カナダの国立映画制作局の正職員で、朝9時から夕方5時までの勤務時間に人形アニメーションなどの個人作品を制作している。月給制のアニメーション作家だが、商業性に左右されていないのだ。羨ましい職場である。もちろん、CM仕事の方がギャラは高いのだが、作家活動としては難があるようだ。

最近、じわじわアートアニメーションの需要が増えてきている。興行や放映の収益で成り立つ商業アニメーションとは異なり、芸術的意図が優先するものだ。私が学生の頃は、自主制作アニメーションと呼ばれていたが、現在はアートアニメーションというジャンルになっている。これは、個人制作のアニメーション作品もビジネスとして展開できるようになってきたからだ。

大きなきっかけは、インターネットのブロードバンド化である。私がFG2講座で、しつこいくらいにWebアニメーションを話題にしているのは、この機会を利用してほしいから。講座の中でやっているので、Flash が前提になっているが、その限りではない。

ノーマン・マクラレン、ユーリ・ノルシュテイン、ルネ・ラルー、彼等の作品がよく話題になる。さらに、年齢問わず、アニメーションを自分で制作したいと思っている人が増えていることも驚き。これは、パソコンの普及と、ソフトウェアの進化および低価格化が起因している。

某制作会社の知人は、ピクセレーションに熱中している。ピクセレーションというのは、実写のコマ撮りアニメーションのことである。よくあるパターンは、人間がジャンプした瞬間を撮るもの。ジャンプして1枚撮る、ちょっと場所を移動してジャンプ、1枚撮る、これを繰り返す。撮った画像を映像ソフトに読み込んでムービーにすると、人間が浮遊するアニメーションが出来上がる。

デジカメとパソコン、QuickTime Player Proがあれば、簡単に制作できる。作品は、Webで公開することもできるし、DVDにすることも簡単だ。知人は、文章が仕事なので絵は描けないが、こういう作品は問題ない。自分の新たなセンスを技術(パソコン)によって発見したと喜んでいる。昔、映像を学んだ私としては、なんとも贅沢な趣味‥と思ってしまう。

アートアニメーションという括りによって、コミック系の自主制作アニメーションとは線引きされるので、(そういうことを気にする人にとっては)より公開しやすくなるのではないか。セル&バックグラウンド・システム(背景画の上にセル画を重ねる手法)にこだわる必要はまったくないので、人形でも粘土でも、自然でも、自由な手法で創作すればいいと思う。

[2002/10/5の日記]

検証:
ピクセレーションを使ったFlashアニメーションは意外に多い。デジカメさえあれば作成できるのだから、初心者にも入りやすい。例えば、身のまわりにある置物などを使ってみよう。テーブルの上に置いて、動かしながらデジカメで撮っていく。

クラフトの写真

(クラフトは「坪源」で購入。可愛らしい木工キャラが揃っている。)

デジカメは、三脚などで固定しない方が面白い。単行本などを積んでデジカメを挟み、シャッターは手押しが良い。微妙にズレる感じがユーモラスな表現になる。(あまり動いてしまうと見づらくなるので、何度か試した方がよいかもしれない。背景がゴチャゴチャしていると見づらい。)

デジカメで作ったアニメーション

針金などで宙に浮かしたり、飛ばすこともできる。1枚の静止画を撮っているのだから、あとで針金を消してしまえばよいのだ。針金と同じような色の壁を選んだ方が消しやすい。
Flashに読み込んで、フレームに配置した後、描画ツールで光線を描いたり、オノマトペ(擬音を絵で表現したもの)を加えると楽しい。SWFだけではなく、GIFアニメーションで書き出してもよい。
Flashであればバージョン3でも、4でもOK、デジカメも旧型でかまわない。子供と一緒にアートアニメーション制作、お盆休みに挑戦してみてほしい‥

8月 15, 2004 [09cc1]Chronicle[コラム] |

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